【女性アスリートもチェック】若年化が進む子宮頸がんとは?そのステージ・進行速度について解説します
近年、発症年齢が若年化してきており、20代から40代の女性に最も多いがんといわれているのが子宮頸がんです。年間およそ10000人の方が新たに子宮頸がんを発症しているといわれています。早期発見をすれば治療もしやすい子宮頸がん、そのステージや進行速度について解説します。
子宮頸がんはどのように発生するの?
子宮頸がんの発生には、ヒトパピローマウイルスの感染が関連しています。ヒトパピローマウイルスに感染後、何らかの要因が加わることで徐々にガン化していきます。また喫煙も子宮頸がんの要因といわれています。子宮頸がんは、子宮の入り口付近で発生することが多いため、婦人科での観察や検査がしやすいのです。そのため早期発見が比較的容易で、早期に発見すればその後の治療もしやすくなります。
子宮頸がんの初期症状は?
子宮頸がんの初期症状は無症状であることがほとんどです。そのため、初期段階で気付きにくい病気です。がんが進行すると、月経時以外での出血やおりものの変化、性交時の出血、月経の変化が見られます。例えば、おりもののにおいや量、状態がいつもと違う場合や、月経がいつもより長引いたり、終わってからまた出血するといった場合は要注意です。初期症状がほとんどない子宮頸がんを早期発見するには、子宮がん検診が一番効果的です。
子宮頸がんのステージ・進行速度は?
子宮頸がんは、初期には子宮頸部にとどまりますが、がんが進行すると子宮頸部周囲の臓器やリンパ節に広がります。さらに進行すると、リンパ節や血管を通して全身に移転していきます。
子宮頸がんの進行ステージは、0期からIV期に分類されています。
Ⅰ期 がんが子宮頸部にとどまるもの
ⅠA期 組織学的にのみ診断できる浸潤がん
ⅠA1期 肉眼には見えないガン。間質浸潤の深さが3mm以内、縦方向の広がりが7mm以内
ⅠA2期 間質浸潤の深さが3mm以上5mm以内で、広がりが7mm以内
ⅠB期 臨床的に明らかな病変が子宮頸部に限られるもの、あるいは IA期を超えるもの
ⅠB1期 ガンが子宮頸部にとどまるが4cm以内
ⅠB2期 ガンが子宮頸部にとどまるが4cmを超える
Ⅱ期 がんが子宮頸部以外にも広がっているが、骨盤壁または膣壁の下1/3には
達していないもの
ⅡA期 がんが膣壁に広がっているが、子宮傍組織組織には広がってないもの
ⅡA1期 病変が4cm以内
ⅡA2期 病変が4cm以上
ⅡB期 子宮傍組織へ広がったもの
Ⅲ期 がんが骨盤壁に達し、がんと骨盤壁との間にガンでない部分を持たないもの、または膣壁の浸潤が下1/3に達するもの
ⅢA期 膣壁への浸潤が下1/3に達するが、骨盤壁に達してないもの
ⅢB期 子宮傍結合織浸潤が骨盤壁に達するか、水腎症や無機能腎のあるもの
Ⅳ期 ガンが小骨盤腔をこえているか、膀胱、直腸粘膜を侵すもの
ⅣA期 膀胱や直腸粘膜に広がるもの
ⅣB期 小骨盤腔をこえて広がるもの
IA期までは初期がんとされており、基本的には、手術と放射線療法で治療します。
いかがでしたか?子宮頸がんを早期発見することで、ガンの進行を防ぐことができ、その後の治療もしやすくなります。早期発見のためにも、1年に1回は必ずがん検診を受けるようにしましょう。